モーターを使用する機器を設計する場合、当然のことながら、必要な作業に最適なモーターを選択する必要があります。
この記事では、ブラシ付きモーター、ステッピングモーター、ブラシレスモーターの特徴・性能・特性を比較し、皆様のモーター選びの参考になればと思います。
ただし、同じカテゴリーのモーターでもサイズが複数ありますので、あくまで目安としてご利用ください。最終的には各モーターの技術仕様書などで詳細な情報を確認する必要があります。
ステッピングモーター | ブラシ付きモーター | ブラシレスモーター | |
回転方法 | この駆動回路により、電機子巻線の各相(二相、三相、五相)の励磁が決定されます。 | 電機子電流は、ブラシと整流子の摺動接点整流機構によって切り替えられます。 | ブラシレスは、ブラシや整流子の機能を磁極位置センサーや半導体スイッチに置き換えることで実現します。 |
駆動回路 | 必要 | 不要 | 必要 |
トルク | トルクは比較的大きいです。 (特に低速トルク) | 始動トルクは大きく、そのトルクは電機子電流に比例します。 (中高速のトルクが比較的大きい) | |
回転速度 | 入力パルス周波数に比例します。低速域に脱調領域がある | これはアーマチュアに印加される電圧に比例します。負荷トルクが増加すると速度が低下します | |
高速回転 | 高速回転が難しい(速度を落とす必要がある) | ブラシと整流子の整流機構の制限により最大数千 rpm | 最大数千〜数万rpm |
回転寿命 | ベアリングの寿命により決まります。何万時間も | ブラシと整流子の磨耗によって制限されます。数百時間から数千時間 | ベアリングの寿命により決まります。数万時間から数十万時間 |
正転・逆転方式 | 駆動回路の励磁相の順序を変更する必要がある | 端子電圧の極性を反転することで反転可能 | 駆動回路の励磁相の順序を変更する必要がある |
コントロール | 指令パルスにより回転速度と位置(回転量)を決定するオープンループ制御が可能(ただし脱調問題あり) | 定速回転には速度制御(速度センサーによるフィードバック制御)が必要です。トルクは電流に比例するのでトルク制御が容易 | |
アクセスのしやすさ | 簡単: バリエーションが増える | 簡単: 多くのメーカーと種類、多くのオプション | 難易度: 主に特定用途向けの専用モーター |
価格 | 駆動回路を含めると価格が高くなります。ブラシレスモーターより安価 | 比較的安価なコアレスモーターは、磁石のアップグレードにより少し高価になります。 | 駆動回路を含めると価格が高くなります。 |
1) ブラシ付きモーター、ステッピングモーター、ブラシレスモーターなどのモーターを選定する際、小型モーターの特性・性能・特性比較結果がモーター選定の参考になります。
2) ブラシ付きモーター、ステッピングモーター、ブラシレスモーターなどのモーターを選択する場合、同じカテゴリのモーターでもさまざまな仕様が含まれるため、小型モーターの特性、性能、特性の比較結果は参考値です。
3) ブラシ付きモーター、ステッピングモーター、ブラシレスモーターなどのモーターを選択する場合、最終的には各モーターの技術仕様で詳細な情報を確認する必要があります。
投稿日時: 2022 年 6 月 27 日